KenMiki & Associates

TEDx講演

みなさん『TED Conference(テド・カンファレンス)』をご存知でしょうか?
アメリカから世界へと広がった講演会でTechnology・Entertainment・Designを意味する頭文字から『TED(テド)』と呼ばれています。スピーカーには、二重螺旋構造の発見でノーベル生理学・医学賞を受賞したジェームズ・ワトソンや元アメリカ合衆国大統領ビル・クリントン、そしてマイクロソフトの生みの親ビル・ゲイツなども登壇した講演会です。そのTEDの精神である『 ideas worth spreading(広める価値のあるアイデア)』 のもとに、TEDからライセンスを受け、世界各地で発足しているコミュニティーがTEDxです。この度TEDxでスピーチをしたのですが、僕の場合、APPLEの授業を実際に受けた卒業生が推薦してくれたようです。講演までにTEDxのスピーカー担当のスタッフが事務所を訪ねてくれて面談。その後多くの講演者候補の中から人選され、講演原稿のチェックが入ります。そしてTEDxのメンバーの前で実際の講演さながらにスピーチを披露し、そこで限られた時間の中で過不足なくスピーチができているかをまたチェックされる。そして本番。その後、N.Y.にあるTED本部の審査を受けてこの度YouTubeで講演が公開されました。最近は、ぶっつけ本番で講演することが多く、随分厳しいチェックに戸惑いましたがTEDの徹底したポリシーを目の当たりにして『理念を貫く気概』を改めて学びました。カメラマンも複数の方がいろんな角度から講演者を狙っていて、僕の場合なぜか赤い靴が印象的だったのか靴のアップが複数届きました。世界のいろんな都市で講演をしてきましたが僕がこんなに生き生きして話す講演写真が届いたのは初めてです。お時間のあるときにYouTubeでアップされている講演をぜひご覧ください。
photo by TEDx Namba  



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日本の美「琳派、浮世絵版画から現代へ」

世界ポスタートリエンナーレで世界中のデザイナーから注目される富山県美術館のポスターやカタログなど、美術館のデザインを担当することになりました。
長年に亘り永井一正さんが制作し、佐藤卓さんへと引き継がれたバトンを受け継ぐことになったのですが、これが予想以上に重く腕がこわばりリズミカルに動きません。先人のバトンを受け継ぎ軽快に走るには腕の振りがしっかりと動かねばなりません。いかに軽やかな発想をするかが僕に託されたバトンだと考えデザインを始めたのですが、鉄の鉛筆で描くようにアイデアが硬直してしまい思うように描けません。それに加えて、僕に与えられた最初の課題が『日本の美「琳派、浮世絵版画から現代へ」』という展覧会内容。鼻歌を歌うようにデザインを試みるのですが、鉄の鉛筆に重厚な日本の美の文化が重なり、まるで鉄アレイの鉛筆へとさらに重くなって身動きができません。ある日、琳派の創始、俵屋宗達の「風神雷神」や浮世絵の東洲斎写楽や喜多川歌麿の絵を眺めていたら、ギョロ、ジロッ、シラッ、トローンとした目で僕を眺めているように感じるではありませんか。この目だけを取り出してみると、「なんてポップなんだろう。日本のアニメや漫画や現代美術へと繋がる文化が垣間見られるのでは?」と思えたのです。あらためて永井一正さんのポスターを見つめてみると、その目にも日本文化が脈々と受け繋がれているではないですか。この瞬間、鉄アレイの鉛筆が、まるで風のような鉛筆に変わる感覚になりました。いたずらで目が瞬きするビジュアルを作ってみたら「みんな驚くだろうな」と思えた瞬間、こんなポスターが出来上がりました。
展覧会を観に出かけたらあなた自身が見つめられている。みなさ〜ん。富山県美術館へどうぞお越しください。


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赤いポスターの目 : 東洲斎写楽「市川鰕蔵の竹村定之進」
青いポスターの目 : 上から東洲斎写楽「谷村虎蔵の鷲塚八平次図」・豊原国周「源よしつね 尾上菊五郎」・喜多川歌麿「青樓七小町 若那屋内白露」・俵屋宗達「風神雷神」・永井一正「富山県美術館キャラクター『ミルゾー』」


日本の美「琳派、浮世絵版画から現代へ」
会 期:2019年8月10日(土)~2020年10月20日(日)9:30‐18:00
休館日:毎週水曜日、祝翌日
会 場:富山県美術館
主 催:富山県美術館、北日本新聞社、北日本放送

https://tad-toyama.jp/news/8177
https://tad-toyama.jp/exhibition-event/8041

7年前の3.11の投稿を振り返る

東日本大震災から8年。
3月11日14時46分。
黙祷。

「この日を忘れてはならない」。
3.11 14:46のカードをデザインしようと思った。
2012年大震災から1年目の今日の投稿だ。
「未来の子ども達へ」と副題をつけた。

このカードに僕たちは何を書き込めばいいのだろう。
きれいな水。きれいな空気。きれいな緑。
あの日まで普通だと思っていたことを未来に約束できるだろうか?

真っ白な紙から切り取られた3.11。
この空白を埋めきれない全ての人に鎮魂を込めて…。

2019.3.11
いまだにこの空白は埋めきれていない。

2019

あけまして おめでとう ございます

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