KenMiki & Associates

世界グラフィックデザイン会議で参加者全員に手渡されたコングレスキットです。
このキットには、スケジュールや施設案内、IDカードやランチチケット、質問する際に挙げる「?」カードなど、会議に関するさまざまな情報やツールが一冊にまとめられています。
複雑でわかりにくい施設図は、建物の吹き抜け部分に穴を開け、各階の平面図を重ねることで会場の構造が立体的に把握できるように工夫されています。また、本体を脱着可能な形態にすることで、参加者が必要な部分を抜き出し、手軽に会議に参加できるとともに、その場で配られる資料などを自在に加えられる仕組みになっています。
このデザインは、ホスピタリティを持つコンシェルジュの案内のように、参加者が知りたい情報に明快にたどり着けるストレスのないインフォメーションデザインを目指しています。

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北緯34度41分23秒、東経135度30分44秒。ここに私の仕事場があります。世界地図が浮き出たこのカードには緯度と経度が示されていて、指先でポンと押すと、手の平に乗るほどの小さな立方体の地球になります。カードを受け取った人は、私との物理的な距離を小さな地球から感じることもあれば、経緯度の重なる点から「日本の、大阪の、私」へと想像を膨らませることもあります。
I’m here.「私は、ここにいます」という小さな声を発することで、「ここ」にいる私と「そこ」にいるあなたが、このカードを介して語り始めることができればと思っています。

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京都の祇園、花見小路に本店のある鶏料理店のV.I.です。鳥蟲篆書体(ちょうちゅうてんしょたい)をヒントにしたシンボルマークは、侘家古暦堂(わびやこれきどう)という店名を表しており、これらの文字は、自由に解体することでさまざまなツールに展開することが可能です。
複雑な要素のシンボルマークで可読性には欠けますが、暗号のように組み込まれた店名をその中に発見した時に感じる「小さな喜び」を表現の中に仕掛けています。

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アメリカのデザイナー、ステファン・サグマイスターの依頼で『.COPY』というデザイン誌に作品を発表したことがあります。Money does not make me happy「お金は私を幸せにしない」というメッセージをデザインしたのですが、完成した書籍には、印刷所のミスで「not」が抜け落ち「お金は私を幸せにする」と刷り上がっていました。
それからずいぶん経って、ステファンからオーストリアのリンツという都市で開かれるアートフェスティバルでコラボレーションをしないかと誘われました。以前に発表できなかったMoney does not make me happyという正しいメッセージで大きなビルを包もう、という内容です。ここに掲載している写真は、実はカジノなんですが、よく許可が出たと思いませんか?
きついジョークだとすれば、あえて「not」が抜け落ちていた方が良かったのかもしれませんが…。

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「最高の素材と最高の場所で最高のものをつくる」という徹底したこだわりの昆布匠「宗達」のブランディングです。
このプロジェクトは、最高品質の商品を開発するというテーマに加え、日本の伝統を現代の感性で表現するという「宗達」当主の強い要望で、デザイン領域を横断的にとらえたクリエイティブチームが結成されました。本店の空間は、建築家・木原千利を中心に、和紙ディレクター・堀木エリ子、版築作家・浅原雄三がそれぞれのパートで輝きを放ち、店名の書は書家・榊莫山、店頭やWebで流れる環境音楽は音楽家・東祥高がその才能を発揮しています。私はV.I.に関するアートディレクションを担当しました。
創り手の表現力に質が求められるのは言うまでもありませんが、選ぶ側の「確かな選択眼」と理念を具現化する「強い信念」こそが、ブランドを形成していくのだと再認識した仕事でした。

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