Works

Exhibition

富山県美術館

襖の向こうに

富山県美術館「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」

Concept

富山県美術館で開催された「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」。襖を開けると、時を越えた静寂がふんわりと広がります。一枚の障壁画の向こうに息づくのは、東山魁夷が祈りを込めた風景です。戦後の日本画壇を彩ったその筆は、単に自然の情景を描くだけではなく、心の奥底に潜む祈りや静謐さまでも映し出します。唐招提寺御影堂の障壁画は、東山魁夷が十年の歳月をかけて完成させた祈りの結晶。まさに美の記念碑といえる作品です。本展では、北陸で初めてその世界を体感できるだけでなく、御影堂の一部を再現した空間により、まるで襖の向こうに迷い込んだかのような奥行きを実感できます。さらに、日本や中国各地で描かれたスケッチも併せて展示し、東山の旅と探求の軌跡を心の旅として感じることができます。襖の縁を残した展示デザインは、境界と奥行き、現実と精神の距離を映す鏡のようです。そこに立つ私たちは、画面の先に広がる無限の静謐と向き合い、祈りの意味を静かに感じることができるでしょう。美はただ目に見えるものではなく、心の襞に触れるもの。東山魁夷の世界は、まさにそのことを私たちに教えてくれます。

Credits

2021年09月18日(土)~11月07日(日)

Art direction:
Ken Miki

Graphic Design:
Ken Miki, Yoko Inuyama