TOKYO / Creation Gallery G8




OSAKA / Osaka University of Arts Sky Campus



NIIGATA / The Niigata Prefectural Museum of Modern Art







Academic
Exhibition
大阪芸術大学
APPLE DESIGN INSTITUTE
「Graphic Design in Japan」に出品された作品の中から、最も優れた作品とその制作者に贈られる亀倉雄策賞。1964年東京オリンピックのエンブレムや公式ポスター、グッドデザイン賞Gマーク、NTT、TDK、NIKONなど、世界を代表するデザイナー、亀倉雄策氏の名を冠するこの賞の受賞を記念して、展覧会が開催されました。展覧会は東京のクリエイションギャラリーG8を皮切りに、大阪芸術大学、新潟県立近代美術館へと巡回し、その後、世界へも広がる予定です。受賞対象となった「APPLE+」展の経験をもとに、今回は「りんごデザイン研究所」と名付け、大阪芸術大学の研究室空間を拡張した展示環境を設けました。ここでは、思考のプロセスやメイキングの痕跡を含め、「りんごの種を植える前」の状態を体感することができます。当初の企画は全く異なるものでした。2020年開催予定だった東京オリンピックのエンブレムコンペ案と亀倉雄策賞受賞作品のAPPLEを並べることで、展覧会の意義を際立たせようと考えていたのです。しかし、オリンピックの決定延期や再コンペの実施、SNSでの誹謗中傷の激化など、社会情勢は大きく揺れ動きました。主催者から「この状況で発表すると、三木さんを守りきれないかもしれない」と懇願され、熟慮の末、当初の企画は取りやめる決断に至りました。この決断は単なる変更ではありません。デザインは、作品そのものだけで完結するものではなく、社会の文脈や受け手との関係の中で生まれるものです。今回の展覧会は、作品の成果だけでなく、思考の過程や判断の重み、そしてデザインが世界に現れる際の責任や倫理までをも含めた「思考の空間」として提示されます。ここに、デザインの本質を問い、考察し、判断する体験の機会が存在しているのです。
<受賞のことば>
1964年東京オリンピックの記憶は鮮明に残っている。小学4年生の時だ。日の丸と金の五輪のエンブレム、陸上と水泳のポスター。それらが三面に配置された旧東海銀行の三角柱の貯金箱が僕の机にずっとあった。しかし、当時は亀倉雄策の名を知る由もなかった。その後、デザインを志しその存在を知るのだが、初めて本人に出会った日を忘れることはない。1994年、クリエイションギャラリーG8での僕の個展開催日だった。当時、G8のあるリクルートビルの2階に亀倉デザイン研究室があり挨拶に出かけた。丁度、東京国際フォーラムのシンボルマーク指名コンペに参加していた僕は、発表を首を長くして待っていた。開口一番「君の東京国際フォーラムのシンボルマークは最終選考で選ばれなかった。シンボルは難しいな」。僕にとっての「デザインの神」のような存在からの言葉だ。「君のシンボルは、君が展開することを目論んでいる。シンボルは打たれ強くなければならない。特に公共のシンボルは難しい。誰が展開しようが、少々斜めに配置をされてもビクともしない強さがいる。何より理念が明快に表現されている。それがシンボルなんだ」。この言葉がいまだ脳裏から離れない。あれからずいぶんの年月が経った。まさか、亀倉雄策賞の知らせが僕に届くとは夢にも思わなかった。今回の受賞は「APPLE+」の展覧会の告知ポスターが対象だが、その背景には「APPLE」というデザイン教育プログラムがある。これは、誰もが知っている「りんご」を通してデザインの楽しさや奥深さに気づいてもらうという構造だ。身体性を生かした観察手法や、自然界に潜む色の抽出、また、不自由さの中で見つけ出す物の真意や、偶然の幸運に出会う発想法など、ユニークな実習を通して『気づき』に気づき、最終的にはそれらすべてのプロセスが記録された教科書へと仕上がる。このように社会課題の一つである「教育」をテーマにしたデザインに評価をいただきとても嬉しく思う。このプロジェクトでは、ポスターにおける錯視を心理学者で立命館大学の北岡明佳教授に監修をいただき、その他、多くの専門家に協力を得た。ポスター、空間、インタラクティブ、映像、音楽、立体造形、書籍などあらゆるメディアを駆使して「デザインとは何か」を問い続けた。そして、その問いに真剣に悩み答えを模索した学生達。ここにみんなの力が結集してこの度の受賞へと繋がったと思う。多くのみなさんにこの場を借りて感謝したい。
第18回亀倉雄策賞受賞記念 三木健展
「りんごデザイン研究所」
東京[クリエイションギャラリーG8]
2016年5月9日(月)- 6月2日(木)
大阪[大阪芸術大学スカイキャンパス]
2016年6月7日(月)- 6月30日(木)
新潟[新潟県立近代美術館]
2016年11月19日(土)- 12月11日(日)
Art direction:
Ken Miki
Graphic Design:
Ken Miki & Associates

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