2021年より大阪芸術大学附属 大阪美術専門学校、通称「ビセン」の校長を務めることになりました。この役割を引き受けたとき、私は三つの立場を生きることになります。デザイン事務所の所長として、大学教授として、そして、専門学校の校長として。そのすべてを引き受けられるのか、自分自身に問いを投げかけました。新しいプロジェクトに向き合うとき、私はいつも、理念から考えます。どんな場所でありたいのか。何を大切にしたいのか。校長になるということも、ひとつのデザインだと考えました。その思考の中で、二つの言葉が浮かびました。学問は、「問」いを「学」ぶこと。学生は、「生」きるを「学」ぶこと。学ぶとは、答えを覚えることではありません。問いを持ち続ける姿勢を育てることです。生きるとは、正解をなぞることではなく、自分の感覚を手がかりに進むことです。この二つが重なる場所に、学校は存在するのだと思いました。そこから、「ビセンにビビビ!」という言葉が生まれました。心が動き、思考が始まる瞬間に、人は思わず声を発します。学びは、その小さな震えから始まります。やがて、校長になれるかという不安は、どんな学校を育てたいのかという問いへと変わりました。構想は形を持ち、自然とビジュアルが立ち上がってきました。学校とは、人を評価する場所ではなく、存在を肯定する場所であってほしい。「あったらいいな、こんな学校」「この学校に、いてよかった」その実感が、学びを支え、生き方を支える。私は今、その思想を、ビセンという場で実装しています。