Academic

Workshop

大阪芸術大学

STAY HOME02

STAY HOME Ken Miki 02_Design as we talk

Concept

私たちは今、言葉の海を漂いながら、デザインの意味を改めて考える時代にいます。「話すデザイン」とは、声を交わすだけでなく、対話そのものを見える化することです。「聞くデザイン」とは、沈黙の奥に潜む価値を見出す活動です。言葉の間に漂う思考の余白に、私たちは注意深く身を置きます。このプロセスを、私は「借脳」と呼んでいます。他者の思考を借り、自分の認識と重ねながら、知の建物を少しずつ組み上げます。まるで建築家が石を選び、空間を組み立てるように、私たちは言葉と考えを丁寧に積み重ねます。大切なのは「着眼大局、着手小局」です。全体を見渡しつつ、目の前の具体に手を伸ばす。これは方法ではなく、思考の進め方そのものの指針です。コロナの経験を通して、私たちは問いかけます。「私」と「私たち」はどのように関わり、変化していくのか。「meからweへ」、孤立から共感への移行です。デザインは形を作るだけでなく、関係性を考え、世界を少しずつ整える活動になります。ヒントは依頼主の頭や社会の隅々に静かに潜んでいます。私たちはそれを丁寧に取り出し、余計なものをそぎ落とし、思考の核心を見える形にします。デザインとは、目に見えるものを作ることではありません。思考を、関係を、他者の存在を見える形にすることです。対話とは、声を交わすことではなく、互いの存在を理解する瞬間を大切にすることです。私たちは、この二つの間を行き来しながら、少しずつ、しかし確実に、思考の建物を積み上げます。そして気づくのです。世界と自分、他者と自分は、静かに繋がっているのだと。

参考リンク:
Ken Miki & Associates
「私たちの仕事の進め方」
https://miki2025.ken-miki.net/about/process/

Credits

Presenter:
Ken Miki