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Exhibition

ddd gallery

情報の建築物

Ken Miki Exhibition ddd

Concept

DDDギャラリーで開催されたKen Miki展では、近年のプロジェクトを再編集した、約10メートルに及ぶ200折りのジャバラ型立体が会場を横断しました。この立体は、平面と立体、概念と現実、視覚と行動が交差する「情報の建築物」として立ち上がります。各プロジェクトのコンセプトが互いに響き合い、展示全体が思考の構造を形作ります。「from to」と題したポスターでは、糸電話やポンプ付きボトル、リコーダーなど、アクションによって反応する要素を通して、コミュニケーションの連鎖を可視化しました。ポジとネガの反転は、目に見える表層だけでなく、内側に潜む心理や関係性の深さを想像させます。触れ、動かすことで、情報は単なる形ではなく、経験と感覚の中に生きることを伝えます。展示空間全体をひとつの構造として捉えることで、私自身の思考の断片を立体的に提示しました。形、色、動きは思考の道筋であり、空間の中で時間とともに変化し、訪れる人の視点や身体の動きによって意味を増していきます。ここでは、思考は固定されず、むしろ「途中」のまま、静かに広がり続けるのです。来場者が手を伸ばし、視線を巡らせるたびに、立体は新たな関係性を生み、思考の流れを再構築します。展示は経験を通じて考えるための装置であり、空間は思考の器であり、訪れる人それぞれの「理解」の出発点となるのです。静かに立ち止まると、情報と時間、思考と空間が交わる瞬間を感じられます。この「情報の建築物」は、問いを次の瞬間へそっと手渡す場でもあります。

Credits

2002年07月30日(火)~09月06日(金)

Art direction:
Ken Miki

Graphic Design:
Ken Miki & Associates