Works

Editorial

IBM

Think Smile

IBM Desgin from Japan 2002

Concept

1992年、日本IBMはThinkPadのデザインを世界に送り出しました。当時、IBMのプロダクトデザインはすべてアメリカ本国で行われていましたが、ThinkPadは日本IBMのデザインチームがリチャード・サッパー監修のもとで開発したプロジェクトです。現在は中国のLenovo社の製品となっています。僕は当時、日本IBMのデザインチームの顧問として、ThinkPadのビジュアルアイデンティティや各種デザイン研究会のディレクションに携わっていました。その研究会の活動を記録し、「日本IBMデザイン室の日常」を書籍として世に出すことになり、出版社を探し、書籍デザインを担当しました。タイトルは「IBM Design from Japan」です。「Japan」の文字は、ThinkPadの特徴である赤い丸のトラックポイントを象徴するデザインとして展開しました。書籍では、デザインに関する以下のような問いを整理しました。
• 身体感覚を大切にする人の気持ちを見つめるデザインとは
• 使う人に信頼と満足を届けるブランドとは
• 人に優しいユニバーサル・デザインとは
• コンピューターが「空気のように」暮らしに溶け込むデザインとは
• 「ドキドキ・ワクワク」を感じさせるデザインとは
これらは、単なるプロダクトデザインの技術ではなく「人にとってのコンピューターとは何か」を問い続ける日本IBMデザインチームの日常を可視化した試みです。30年前に企業内でのデザイン思想をまとめ、チームブランディングとして社会に発信するという挑戦は、当時としては先駆的なものでした。この書籍は、インハウスデザイナーの視点や思想を社会に届けることを通じ、ThinkPadという製品の価値だけでなく、デザインチームそのものの存在意義を伝えるパーパスを体現するものでした。

Credits

2002年

Art direction:
Ken Miki

Graphic Design:
Ken Miki & Associates