KenMiki & Associates

Smile Projectは、日本IBMデザインセンターのメンバーと行ったウェブサイトの実験です。当時、コンピュータを介しての対話についていろいろと模索をしていました。
このプロジェクトの中に普段、何気なく使っている矢印の形をしたポインターに注目したものがあります。画面の表と裏を自由に刺繍する針のポインターは、画面を挟んで「ココとソコ」という空間の概念を感じさせてくれます。また、マウスをクリックした回数だけネジが巻かれるポインターは、まるでゼンマイ仕掛けのおもちゃのように生命が宿り、虫や魚のように動き出します。デジタル環境の中でどこか懐かしいアナログの世界を感じることや、無機質な環境に生命を感じることは、人とモノに新しい関係を生み出していくインターフェースを考える上で今でも重要なヒントになると思います。