日本タイポグラフィ年鑑のブックデザインは、視覚と触覚をテーマに「身体で文字を読む」というコンセプトをたてました。色盲検査にみるドットと色の組合わせをヒントに「字」という漢字の源、金文(きんぶん)を組み込みキーヴィジュアルをつくりました。ブックジャケットを外した時に現れるハードカバーは、エンボスと箔押しの組合わせによって素材感や高低差をつけ、指先に触れる感触を意識しています。また、コンペティションにより作品が選ばれていくプロセスは、群になったドットが徐々に間引かれる様子で表し、残ったドットが受賞作品の数になるようにしました。