KenMiki & Associates

天神祭

毎年恒例の『天神祭』の集いを今年も7月25日に開催しました。僕の事務所は『天神橋』と『難波橋』のちょうど中間の川沿いにあり、事務所の前の『大川』には、水の祭にかかせない『船渡御(ふなとぎょ)』に参加する船や筏が並びます。道側には、この祭りのメインイベントの一つでもある『陸渡御(りくとぎょ)』の行列が通ります。総勢3,000人の行列は、まるで時代絵巻を観ているよう。毎年、これを肴に一杯交わそうと集う仲間のために事務所を開放します。宵宮の前日には提灯をつけ祭を祝います。宵宮には獅子舞が事務所にやって来て健康を祈願してくれます。祭、本番の午前中には『催太鼓(もよおしたいこ)』の衣装に身を包んだ氏子が町内会を巡ります。事務所に招いて祭が無事成功することを願い『大阪締め』で手打ち。こうやって地域に密着しながら祭の準備を進めていきます。夕方、5時過ぎには陸渡御(りくとぎょ)を目当てに仲間が集い始めます。毎年、事務所のスタッフは、朝から掃除にお料理の買い出しにと大わらわですが、今年は料理研究家の堀田裕介さんとgrafの川西万里さんにお料理を依頼することに…。というのも以前から彼らの「土から水から考える、食の源を見つめる姿」に共感をしていたので…。二人の提案は、こだわり野菜いっぱいのお食事。一階のスペースでは、ウエルカムドリンクにトマトとキュウリの新鮮なサラダのみで『陸渡御(りくとぎょ)』に集中してもらいます。場所を移動して二階のパーティ会場は、机全体を目の前の『大川』と『中之島公園』に見立て、自然たっぷりの野菜で彩る。川に見立てられた柔らかいブルーの紙。『経木舟皿(たこ焼きを入れる経木のお皿)』に野菜を取り分け、『オリジナルの提灯つまようじ』を添えると、まるで天神祭の『船渡御(ふなとぎょ)』のように見えてきます。デザインにうるさい仲間が一斉にカメラを取り出して「パシャ!パシャ!」。「きれい。すご〜い」と拍手が沸き起こりました。「いただきま〜す」と、食べた瞬間「おいし〜い!」と歓喜の声が響きます。「食の力は凄い!」とあらためて感心です。仲間のみんなも大喜びで笑顔の花が咲きほころんでいます。
みなさん、『おいしい』の語源が『美し=いし』というのをご存知でしたか?『素晴らしい』、『見事』という意味の古語がはじまりで、長い時間を経て『美し=いし』に『い』がつき、『いしい』となり、その後、接頭語の『お』がつき、今の『おいしい』になったのです。漢字で『美味しい』と当て字をするのは、そういう理由から…。『おいしい』を準備してくれた堀田さん、万里さんは、本当に『おいしい人』たち。「ありがとう!来年もよろしくね!」。