KenMiki & Associates

見えないところにこそ、デザインの力を注ぎたい。

事務所のウェブサイトのプログラムを組立ててくれた頓花(とんか)くんが今日で三木健デザイン事務所を退職します。大好きなコンピューターの世界で構造から意匠までをもっと極めたいということで、ITの最先端企業に転職を目指すからです。数年前にFlashというソフトウェアを使って軽やかな動きのウェブサイトを目指してきた僕たちですが、iPadやiPhoneといった新しいデバイスでは、事務所のウェブサイトの全てが見れない状況になってしまっていました。正確には、Selected Worksという作品事例のコンテンツが見れず、コラムやニュースは見ることができました。見れない理由は、Apple社が企業戦略上 Adobe社のFlashを採用しないからです。また、事務所のメンバーの中で頓花くんのようにFlashを自在に操れる人がおらず、彼の退職宣言を機に抜本的にウェブサイトを見直す計画に取り組んできました。
具体的には、今の事務所のウェブサイトのデザインの意匠はそのままで、手軽に素早く更新できる仕組みを組立てる。そのためにWordPressというブログなどに使うソフトウェアをベースに全てのプログラムを再構築する。PCで見る時とiPadやiPhoneで見る時にFlash効果以外は、ほとんど変わらないデザインにする。手軽にブログを更新するような感覚で、二つの異なる構造(PCと他のデバイス)に速やかに変化するようになど、いくつかの課題に向けて彼は、最終日のいまの今までトライ&エラーを重ね調整をしてくれました。
このことを比喩的に伝えるならば、全ての情報が流れ込む「海」でも、人為的に塞き止められている「ダム」でもあらゆる環境で三木健デザイン事務所の情報を受信できるようにするために全力で走り抜いてくれたということです。
インフラ工事を進めることで、どこでもいつでも、みなさんが僕の事務所の情報を知りたいと思った時に蛇口を開けば、すぐに情報が流れてくる仕組みにやり直したということです。もちろんそのために、僕たちの手間が今まで以上にかからないことが重要です。速やかに情報をアップすることで今の僕たちの考えや取り組みをみなさんにタイムリーにお伝えできるからです。一見するだけでは、何も変わっていないように映る僕の事務所のウェブサイトですが、2010年12月29日の今日から構造全てが入れ替わることになりました。iPadやiPhoneをお使いの方、一度アクセスをしてみてください。http://www.ken-miki.net/もちろんそれ以外のデバイスにもできる限りの配慮を心がけたつもりです。
そんな訳で、来年の三木健デザイン事務所は、コラムはもちろんのこと、Selected Worksをどんどん増やしていくつもり…。すでに、情報整理に取りかかっており、2011年からは、新しい情報も過去の情報も「う〜んと」、分かりやすくして考え方を中心にメッセージしていくつもりです。頓花くん、長い間お疲れさまでした。そして、いろいろとありがとう。これからも分からないことがあったら助けてね!
そして、今年もいろいろとお世話になりましたみなさん、本当にありがとうございました。
「見えないところにこそ、デザインの力を注ぎたい」。これが、僕たち、三木健デザイン事務所の2011年に向けての指針です。快適でちょっとチャーミングで、みなさんに「それ、それ!」といっていただけるような記憶に残るデザインを生み出したい。そして、みなさんにデザインを通して「喜びをリレー」できたらいいなと思う年の暮れ…。

それでは、みなさま、良いお年をお迎えください。

三木健