KenMiki & Associates

洛東楽々、日々是好日。

僕が長くブランディングのお手伝いをしている洋菓子店の『マールブランシュ』が、清水寺の参道にあたる清水坂に新店舗をオープンしました。「観光」で賑わう京都の中でもひときわ世界から注目をされるエリア。京都を訪れる世界中の人が「ワクワクする。いつも素敵な街ね」と思っていただけるような、輝く京都の一助となれるような洋菓子店をめざそうと計画をしてずいぶん議論を重ねてきました。お店のコンセプトは、ずばり「観光」。折しも、国をあげて観光に力を注ぎ「輝きのある日本」を打ち出そうとしています。新たな京都の「光」を「観」るような「新しい京都のお土産に出会えるお店」を目指します。語れるモノづくりをベースに、この地域のポテンシャルを存分に生かした、ここでしか出会えない商品群でお客さまを待ち受けます。ドキドキします。ハラハラします。観光客にどんな反応が出るのだろう。外国人にどう映るんだろう。いつもの商品開発とはちょっと違います。
8月10日、小雨まじりの午前9時、門が開けられます。なんだか、通信簿をいただくような緊張感が社長はじめスタッフのみんなに広がります。「ようこそ、マールブランシュへ」。お客さまが吸い込まれるように入ってきます。みんな興味津々の様子で店内をじろじろと観ています。ひとつ、ふたつと商品がカゴに入れられていきます。若い女性が「可愛い〜」と、商品を手に取ります。どんどんと商品がカゴに運ばれていきます。店内では、日本語はもちろんのこと、英語、中国語が飛び交っています。すごいことになってきました。長〜い、うなぎの寝床のような店舗にお客さまが一杯。海外のみなさんもお気に召したご様子。なんか、さっきまでの緊張が嘘のよう。新店舗のオープンに何度も立ち会ってきましたが、こんなに国際色豊かな人達で混雑する風景を見るのは初めて。思わず「ウェルカム」といいそうになります。京都・新土産物開発。空間は、インテリアデザイナーの辻村久信さん。
清水さんへのお参りの際に、ぜひ、足を運んでみてください。「茶の助」・「菓の奴」と名づけた可愛いキャラクターが店内でみなさんをお待ちしています。

遊び心に粋な振る舞い。京の見立てがもてなす文化。
土を耕し、水に潤い、光り輝き、風に舞う。五穀豊穣、旬の歓び。
いにしえの音羽の山の清水に、こころ潤い、からだ舞う。
丁寧に、繊細に、丹精込めた、菓子づくり。喜ぶ笑顔に技磨く。
日を楽しみ、風を楽しみ、雨を楽しむ。洛東楽々、日々是好日。