KenMiki & Associates

あけましておめでとうございます。

2010年 元旦。
元日に「コラム書き初め(かきぞめ)」と、文章を綴り始めたら、いきなり「元旦」と「元日」の意味を曖昧にしか知らない自分に気づきました。「えーっと、元日は一年の最初の日で、一月一日のことでしょ!」、「あれっ!元旦は?」。子どもの頃から年賀状や書き初めで「元旦」と何度も書いてきたのによく説明がつきません。「何となくお正月」という意味で使っていたようです。「こりゃ、いかん!」。すぐに調べてみると「元旦」は、「元日の日の出=初 日の出」の事だそうです。それが転じて「元日」の朝のことを特に「元旦」と呼ぶようになったそうです。ちなみに、元旦の『旦』の文字は、太陽が地平線から昇ってくる様子を表している象形文字だとか。「なるほど!」。「元日に御来光を拝む」って、まさに「元旦」を象徴する行為なのです。いやはや、今年の始まりから何も知らない自分を知ることに…。
さて、お正月といえば、楽しみなのが年賀状。
デザインを始めてから30年以上、その年の数字を中心とした「平面から立体になる年賀状」を毎年創っていて、古い友人の中には長い間コレクションをしてくれている方もいます。「よく同じテーマでデザインが続くね!」と、感心されならがも不思議にアイデアが尽きずに今までやってこれました。若い頃は、ちょっとしたイベントやお礼状でも「表現のチャンス」と考え、事あるごとにデザインをしてきました。盲腸で手術をした時などは、仕事に復帰した日に事務所で居残り、夜中までお礼状をデザインしたこともありました。そんな日に限って上司から電話があり、「術後に夜中まで家に帰ってないとはどういうこと!」と、叱られ、「実は、事務所に残ってお礼状のデザインをしていました」と、報告して呆れられる始末です。
僕は、身近に起きる出来事をデザインを通してコミュニケーションをとるのが大好きです。みんなの喜ぶ顔を想像したり、サプライズを仕掛けたり、茶目っ気のあるアイデアが出た時には「いける!」と自分に陶酔してしまったりと、デザインが楽しくてしかたがなかった当時が思い出されます。まぁ、今でもそんなに変わりませんが…。よって年賀状は、僕にとってすごく大切なデザインの原点といっても過言じゃないのです。だからずっと数字を中心とした立体的な表現にこだわっていて、どこまでアイデアが続くか挑戦しているところがあるのです。そろそろ、違うデザインも出来るところをみなさんに披露したいのですが…。その反動か、僕の周りのほとんどの人が知らない別バージョンの年賀状が存在します。それは、子ども達が描く干支をモチーフにしたデザインで、息子から娘に絵を受け継ぎながら創っている家族用なんです。「なんと!それが、今年で十二支が揃ったのです」。ちょっと嬉しくなったので本邦初公開。このコラムをご覧のみなさんにだけの公開です。30年以上も続いている数字を中心とした立体のデザインと、12年目の十二支のデザイン。長く継続してきました。持続可能な活動が問われる社会。ずーっと続けてこれたことの感謝と共に今年の一年が始まります。
みなさんとのお付き合いがこれからも、ずーっと続いていきますように!!