KenMiki & Associates

逆さ読み

江戸時代、歌舞伎の世界では『縁起(えんぎ)』を逆さ読みして『起縁(ぎえん)』と呼んでいたそうです。その『ぎえん』がいつの日か『げん』となり、縁起を気にすることを「げんをかつぐ」というようになったらしいのですが、日本には、隠語の意味を込め単語を逆さ読みする風習があるようです。Jリーグ、『コンサドーレ札幌』の名前の由来が道産子(どさんこ)をひっくり返し、ラテン語の響きをもつオーレを組み合わせたという説や、競馬の『ゾルトンワージ』という馬の名前を逆さ読みすると「G1とるぞ」であったりとか、かぜ薬の『EZAK(エーザック)』がKAZE(風邪)の逆さ読みだったりと、暮らしの中には、結構たくさんの逆さ読みの名前があります。また、「わたしいまめまいしたわ」のように普通に読んでも逆さまから読んでも文字や音節の順番が変わらず意味が通じる言葉を回文といいます。
ローマ字の回文では地名の『AKASAKA(赤坂)』、人名で漢字の回文では建築家の『清家清』などがあげられます。みなさんも子どもの頃に名前を逆さ読みして遊んだ覚えがありませんか?実は、僕の本名、三木健と書いて『ミキタケシ』と読むのですが、(僕のもう一つの名前『ミキケン』については、次回のコラムで。)逆さ読みすると『シケタキミ』になってしまいます。回文にすると『シケタキミのミキタケシ』。(トホホ…)
逆さ読みは、脳の老化予防トレーニングに効くそうでいろんなモノの名前を声に出して逆さまから読むと、年をとると衰えやすい前頭葉の記憶機能を鍛えるトレーニングになるそうです。
僕は、アイデアに困った時など、遊び半分で逆さ読みをして偶然の幸運に出会えないものかと期待をかけることがあります。「溺れるものは藁をもつかむ」というのが本音ですが、逆転の発想で意外なアイデアへとジャンプすることもあります。あなたも逆さ読みで偶然の幸運を探してみませんか。