KenMiki & Associates

トイレ

事務所のトイレに身長2cmの小さなフィギュアが置いてあります。男性が小用をたそうとすると、目の前のタンクの上からちょうど大事な辺りを双眼鏡で覗いているんです。初めて来られたお客さんがトイレに入られると、何となくニヤッとした顔で出てこられます。緊張する打ち合わせに、ちょっとしたユーモアが雰囲気をなごませます。
そういえば、最近よく公衆トイレの男性用便器に貼付けられた小さな標的。これを目がけて用をたすことで便器周辺の汚れが少なくなるそうです。アムステルダム空港のトイレの「ハエの標的」がとても洒落ていますが、標的目がけて一気に発射ということなんでしょう。
これぞ、「行為のデザイン」。
機能性を高めるのもひとつのデザインですが、コミュニケーションの流れを良くするのもデザインの役目。事務所のトイレの身長2cmの小さなフィギュア、カラダとココロの新陳代謝をよくする「緩和のデザイン」といったところでしょうか。